2022年9月26日更新
スケルトン腕時計の魅力と最新情報を写真と動画で徹底解説!
時計の歯車やギミックが見れる魅力的なスケルトン腕時計ですが、自動巻きはデメリットも多いです。どんな種類のスケルトン腕時計を選んだら良いのかをまとめました。買った後に後悔しないように、その性質を良く知っておきましょう!!令和4年・2022年はこれまでのスケルトン時計事情から多少変化が生じてきている傾向にあります、各メーカーがクォーツ式のスケルトン時計のラインナップを始めました。2022年、今年はクォーツ式のスケルトン時計が熱い!!
スケルトン腕時計とは
スケルトン腕時計とは、時計の顔である"文字盤"の不要な部分を削除し、時計の機械や骨格をむき出しにしたデザインの時計を言います。
自動巻きの場合、"テンプ"と呼ばれる規則的に反復運動をする部品の動きを目で見る事が出来たり、"ゼンマイ"の巻き具合を直接確認できるなど、時計本来の機械美・ギミックを視覚的に楽しめます。
テンプの動画
スケルトン腕時計の超簡単まとめ
スケルトン腕時計の歴史
スケルトン腕時計の種類と用語解説
オススメのスケルトン腕時計専門ブランド
スケルトン腕時計の誕生秘話
スケルトン腕時計の歴史には幾つかの諸説があり、その誕生は今から200年以上も昔と言われています。
1760年に、有名なフランスの時計職人André-Charles Caronが、懐中時計の内部にあるものを正確に人々に明らかにする取り組みを始めた記録があります。
彼は、時計がどのように機能するか、内部でどのように歯車が動くかを人々に正確に伝えたいと考えておりました。記録によると、彼は有名な時計メーカーのジャン=アントワーヌ・レパインに、その試作品を提供したとあります。
スケルトン腕時計の歴史を語る上で、もう一つ有名な話があります。それは「世界で最も美しく、高額な時計」という事でもしられる懐中時計の話です。
1783年、時のフランス国王ルイ16世の王妃マリーアントワネットは贅沢の限りを尽くしておりました。彼女の欲望はとどまる事を知らず、時計やジュエリーなどの装飾品はその最たる対象でした。
「いくらお金をかけてもいい。どんなに時間がかかってもいい。そのかわり世界で一番美しい時計を作りなさい!!」と彼女は命じました。そして、その命を受けた人物は現在でも天才時計師として名を知られる「ブレゲ」です。
ブレゲは時計の美しさは機能美であり、もっとも複雑な時計こそ世界で一番美しい時計だと感じたのでしょうか、彼がマリーアントワネットのために作り出した懐中時計は驚くほど複雑な機能を搭載する事になりました。
複雑機能になるという事は必然的に使用する部品も増えていきます。そのため、出来るだけ動作に影響をしない不要な部分を削除する必要がありました。
そうして完成した時計「ブレゲ No.160」は複雑機能が可視化され、最も古い実用スケルトン時計として誕生しました。
現代のスケルトン腕時計
時計の生産技術、仕組みが発達した現在では、上記のような高額な費用を出さなくとも、お手ごろに高品質な時計が数々登場してきました。
懐中時計だけでなく、腕時計にもスケルトン加工の技術は応用され、より身近なものとなっております。
画像のスケルトン腕時計は、リーフタイガーというブランドからラインナップされているRGA792シリーズです。
クォーツ式(電池で動くタイプ)のスケルトン腕時計という珍しい構造をしています。
ガラスも魚眼レンズのようになっており、オシャレで高級感の漂うデザインが欧米を中心としたファッションに敏感な人々から支持されております。日本ではまだあまり知られていないブランドですが、レビューも高く購入した方の満足感も高いようです。その奇抜なデザインと魅力的な価格帯から、今最も注目されているブランドの一つです。
自動巻きスケルトン
スケルトン腕時計を探すうえで、最も耳にする言葉の一つだと思います。
機械式のスケルトン腕時計の長所と短所を下記にまとめました。
規則的に動く"テンプ"や"ゼンマイ"の動きを目で見る事が出来るため、スケルトン好きにはたまらない構造です。
自動巻きとは?
自動巻きとは、時計の動力源である"ゼンマイ"を自動で巻き上げてくれる機能を言います。
自動と言っても、置きっぱなしにしてほっといても自動でゼンマイを巻いてくれるというわけではありません。時計の裏側に装着された"ローター"という振り子が回転する事で巻かれます。
つまり、その振り子を回転させるには、腕に付けて体を動かすか、時計を振って回転させるしかありません。
テンプとは?
テンプとは簡単に言うと、時計の正確な1秒間隔を作り出しているパーツです。この部品に不具合が生じるとすぐに時間遅れや進みの症状が現れるほど繊細な部品です。
テンプの動きが良く分かる動画
このテンプは大きな壁掛け時計でいうと"振り子"の役割を果たします。規則的に動く「振り子の法則」によって正確な秒間隔を歯車に伝えます。
ゼンマイとは?
ゼンマイとは細い金属が薄い板状になっている部品の事を言います。
このゼンマイを渦上に巻くことにより、金属が元に戻ろうとする力が時計の歯車を動かす原動力へと変わります。
このゼンマイを巻く方法は2種類あります。リューズを回して手巻きする方法。ローターを回転させて巻く方法。前者の方法のみしか無い場合は「手巻き式時計」、後者の方法が可能な場合は「自動巻き式時計」とそれぞれ言います。それらを総じて「機械式時計」と呼びます。
自動巻きスケルトンの長所
自動巻きスケルトンの長所は、やはりその機械美です。上記の動画でその美しさを確認できます。規則的に動くテンプは美しく、眺めているだけでその世界に引き込まれるほどの魅力があります。
ゼンマイの巻き具合を見る事が出来るのもいいですね。時計の持続時間をおおよそ判断できるため参考になりますね♪
自動巻きスケルトンの短所
自動巻き式の場合、短所・デメリットは非常に多いです。
まず、クォーツ式(電池式)と比べて精度が悪い事。オーバーホール等の定期的なメンテナンスが必要な事。ゼンマイが巻かれていないと止まってしまう事。などがあります。
自動巻きは精度が悪い?
一般的な自動巻きの場合、一日に数秒から数十秒の誤差が出ます。そのため、毎日時間を合わせる必要があります。
時計の精度に多少なりとも"正確さを求める"のであれば、後述の「クォーツ式のスケルトン腕時計」がオススメです。
しかし、スケルトン腕時計とは視認性よりもデザイン性を重視したオシャレな時計のため、「時間はそこまでピッタリと正確じゃなくてもいい!!」と割り切れる方には自動巻きスケルトン腕時計はとてもおススメです。
自動巻きは維持費がかかる?
自動巻きなどの機械式時計は部品にかかる負担が大きいです。オイルの劣化も早いため定期的な分解掃除(オーバーホール)を行わないと、針が止まったり、時間が更にズレたりしてきます。
オーバーホールの頻度は3~5年に一度行う事が推奨されています。早めの間隔でオーバーホールを行う事でメンテナンスとしての意味合いを持ち、部品を長持ちさせる事が可能です。
オーバーホールの料金はブランドにより様々ですが、最低でも1万円以上はかかると思っておきましょう。
自動巻きはすぐ止まる?
自動巻きや手巻きなどの機械式時計はゼンマイが巻かれていないと針が止まります。
オルゴールもそうですが、ネジを巻いた分しか曲は流れませんよね?機械式時計も同じ原理で、巻いた分しか針が動きません。
そのため、しばらく腕に付けないで置いておくと時間が止まっていて、日付などのカレンダーもズレる事になります。
付けるたびに時間や日付を合わせるのが面倒だと感じるのであれば、圧倒的に「クォーツ式のスケルトン腕時計」をオススメいたします。
シースルーバック(裏スケ)とは?
スケルトン腕時計の用語に「シースルーバック」と呼ばれるものがあります。上記の画像のように裏ぶたにガラスの小窓があり、中の機械を見る事が出来る事を言います。
シースルーバックは通称:裏スケとも呼ばれスケルトン腕時計マニアの間で人気のデザインです。
小窓から、ローターが回転する姿を見る事が出来て、時計のゼンマイが巻かれるまでのプロセスが確認できます。その性質上、機械式時計に多いデザインです。
クォーツ式スケルトン【2021年流行の兆し】
前述の自動巻きスケルトンという言葉は良く耳にしますが、「クォーツ式のスケルトン」という言葉はあまり聞かないはずです。
なぜなら、クォーツ式時計は機械式と比べて"テンプ"や"ゼンマイ"と呼ばれる部品が無く、可視化出来る部分が少なくなるからです。
そのため、世に出ているスケルトン腕時計の割合は圧倒的に自動巻き式の方が多く、クォーツ式のスケルトン腕時計は"珍しい"部類に入ります。
クォーツ式とは?
クォーツ式とは簡単に言うと「電池で動く時計」の事を言います。
"クォーツ"は「水晶」のことで、水晶振動子と呼ばれる部品に電気を流すことで規則的な振動を生み出させます。この規則的な振動を電子基板が正確な1秒間隔に変換し、時計の精度を確立しているのです。
クォーツ式スケルトン腕時計の長所
クォーツ式のスケルトン腕時計の長所は幾つかありますが、機能面では自動巻きを遥かに凌ぐものがあります。
時間が正確
前述の通り、クォーツ式のスケルトン腕時計は水晶振動子に電流を流すことで正確な1秒間隔を刻みます。そのため、振り子の原理を使用した原始的な機械式時計よりも時間がズレる事無く正確に時を刻みます。
機械式スケルトン腕時計の日差が数秒から数十秒に対して、クォーツ式は月差が数十秒と言われるほどに高精度です。
そのため、「スケルトン腕時計は欲しいけど、自動巻きは精度が悪いからな~」と悩まれている方には是非ともクォーツ式のスケルトン腕時計をオススメいたします。
維持費が安い
機械式の時計と比べて、クォーツ式の時計は部品にかかる負担が少ないです。そのため、機械式時計ほど定期的なメンテナンスを要求される事がありません。
ただ、2年程で電池を交換する必要がありますが料金も1000円~とリーズナブルです。クォーツ式のスケルトン腕時計は維持費が安いと言えます。
ほっといても止まらない
機械式の場合、しばらく使わずに置いたままにしていたり、朝起きた時に針が止まっている事がよくありますが、クォーツ式のスケルトン腕時計は電池が原動力のため、常に安定して動き続けます。
腕に付けようと思ったら針が止まっていて、日付などのカレンダーを合わせる必要もありません。
クォーツ式スケルトン腕時計の短所
クォーツ式のスケルトン腕時計の短所は、"テンプ"と"ゼンマイ"が無い事です。
テンプの規則的な動きはスケルトン腕時計の魅力の一つでもありますが、そもそもクォーツ式の時計にはテンプがありません。
テンプの動きに魅了されてスケルトン腕時計を購入しようとお考えの方には断然「機械式のスケルトン腕時計」をオススメいたします。
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