2021年02月06日更新
時計のバンド交換方法
時計のバンド交換方法(革ベルトの外し方や取り付け方、金属バンド外し方)を解説します。※DIYのため、あくまでも自己責任で行ってください。
バンド交換の手順
※破損、怪我の恐れあり!!完全自己責任で行ってください!!
バンドの調整方法に関しては下記の記事をご覧ください。
新しいバンドを用意する前に必読
まずは、バンドのサイズを正確に測りましょう
ここで使用する工具
ノギス
カン幅を測る
尾錠幅(びじょうはば)を測る
新しいバンドを用意する際は上記の2か所のサイズが合うものを用意しましょう!!カン幅のサイズが合っていても、尾錠幅のサイズが合わないと尾錠を移し替える事が出来ないので注意しましょう。
バンド交換に必要な工具と費用
バンドを固定している部品"バネ棒"を取り外す工具やバンドのサイズを計測する工具が必要です。
工具に関しては中級クラス以上の物をおすすめします。
ノギス
カン幅や尾錠幅を測る時に使用します。 1000円~ |
|
ペンチ バネ棒をバンドから引っこ抜くときに使用します。 500円~ |
|
バネ棒外し
バネ棒を外すときに使用します。 1000円~ |
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ピン外し
クラスプのバネ棒を外す時に使用します。 1000円~ |
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DIYバンド交換にかかる費用 |
4500円~ |
時計店に依頼した場合の相場 |
1500円~(バンド代金も込み) ※バンドの種類、サイズにより料金は異なります。 |
ネット上には時計の工具セットで1400円~販売されている安価な工具セットなどもありますが、トラブル防止のため推奨しません。
革バンドの交換方法
ここで使用する工具
バネ棒外し
ペンチ
まず、バネ棒の仕組みを学びましょう
画像のようにバンドの取り付け部分にはバネ棒と呼ばれる部品が使われています。バンド交換をするうえでバネ棒に対する知識は必須なので簡単に学んでみましょう!!
上の画像はバネ棒の断面図です。バネ棒は金属製の筒の中にスプリング、両端には引っかかりのある突起があります。この突起が時計本体の受け穴に入ることでバンドを取り付ける事が出来ます。反対に取り外す際は、この突起を引っ込めて受け穴から抜く必要があります。
バネ棒を外す際は"バネ棒外し"と呼ばれる工具を使用します。この工具は、先端がブタのヒヅメのような形をしていることから一部の時計修理職人の間では"トンソク"とも呼ばれているようです。上記の図のように隙間からバネ棒外しを挿入し、バネ棒の片方を縮めてバンドを外します。それでは、実際にバンド交換をしてみましょう!!
バンドを外す
バネ棒をバンドから取り外す。手で抜けない場合はペンチで引っこ抜きます。
新しいバンドにバネ棒を通す
片方のバネ棒を最初に片側の受け穴に入れる
バネ棒外しを使用して、もう片方のバネ棒の突起をずらしながらバンドを押し込む。
受け穴に突起が入るまでバンドを動かす。カチッと音が鳴って入ったら、外れないか確認もしましょう。
バンド取り付け完了!!ですが、次は尾錠の移し替えをします
取り外したバンドから尾錠も取り外しましょう。画像のようにバネ棒外しを使用します。
尾錠、バネ棒、留めピン、すべて外しましょう。
新しいバンドの尾錠を外します。尾錠の横に穴がある場合はピン外しを使用して尾錠を外すことも出来ます。
新しいバンドの尾錠部分にバネ棒を通す
バネ棒の突起を尾錠の片方の受け穴に入れましょう
バネ棒外しを使用して尾錠を新しいバンドに固定しましょう。
バンドのもう片方も同じように交換すれば、バンド交換は完了です!!!
バネ棒はスプリングを使用しているため、外す際や取り付ける際には飛ばないように注意しましょう。目に入ると失明する恐れがあります。
金属バンドの外し方と交換方法
金属バンドも、革バンドと同様"バネ棒"を使用しています。バネ棒のしくみや、尾錠の取り外し方法は前述の革バンドの交換方法をご覧ください。
ここで使用する工具
バネ棒外し
バネ棒外しを使用して、バンドを外します
取り付ける新しいバンドにバネ棒を通します。
片方のバネ棒の先端を受け穴に入れる
バネ棒外しを使用して、もう片方のバネ棒の突起をずらしながらバンドを押し込む
6時側のバンドも同様に交換して完了です!!
バネ棒はスプリングを使用しているため、外す際や取り付ける際には飛ばないように注意しましょう。目に入ると失明する恐れがあります。
バンド交換を自分で行うメリットとデメリット
あくまでも個人的な判断ですが、メリットとデメリットをまとめました。
DIYバンド交換のメリット
- 頻繁にバンドを変える方は自分で出来た方が楽
- 個数によっては時計店に依頼するよりお得
DIYバンド交換のデメリット
- 専門工具を揃えたり、初期費用がかかる。
- バンドを外す際に慣れていないとバンドを傷付けてしまう。
- 怪我をしたり、部品を紛失する可能性がある。
まとめ
バンド交換は必要な工具も少なく、比較的簡単に取り組むことができます。しかし、バネ棒と呼ばれるスプリング状の部品は目に入ると失明の危険があったり、どこかに飛んで失くしてしまう事もあります。
また、慣れていないとバンドを外したり取り付けたりする際にバンドを傷付けてしまうので、綺麗な仕上がりを求めるのであれば時計店にご依頼ください。
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